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b)手続き
イ)電極装着
本実験に使用した電極は、ヘルメット内での摩擦や運動を考慮して、ずれに強いコロデイオン電極を用い、それぞれの電極を、コロデイオン溶液を含ませたガーゼ片により頭皮上に圧着、ドライヤーを用いて急速に乾燥させることにより固定した。
図2.2.4−1は、ニホンザルと近縁のマカク属の種,アカゲザルの大脳の領域図である(Ray S.Snidor&Jhon C.Lee,1961)、アカゲザルの大脳はヒトの大脳と比較すると、若干扁平で前後に長く左右の幅は小さいが、機能の分布等においてはヒトの大脳とほぼパラレルである。図2.2.4−2はヒトにおいて採用されている、10/20法による電極の配置図であるが、今回の実験においては、この電極配置法に準拠して、図2.2.4−3のような電極配置を採った。基準電極としては右耳朶を用いた。

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図2.2.4−1 サルの大脳皮質の領域図(Ray S.Snider&Jhon C.Lee,1961)

 

ロ)脳波測定
脳波信号は、単極誘導法で右耳架を基準電極とし、頭頂部(Co)、後頭部(PO)、および左右側頭頂部(P3,P4)の誘発電位を取り出した。コロディオン電極から出たリード線は、ヘルメットの後頭部に埋め込まれたテレメータ送信機に接続され、送信機から発信された信号は、乗り心地シミュレータ内に設置された受信アンテナを介して、テレメータ受信ユニットに送られ、増幅処理を受けた、えられた計測データはAの変換されてパーソナルコンピュータの外部記憶装置に記録され、分析に用いられた。

 

 

 

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